こんにちは。衛生士の加藤です。
このところすっかり高くなった夜空に、くっきりと澄んだ月の浮かぶのを眺め遣るにつけ、深まりゆく秋の気配をしみじみと肌に感じます。
先日、休日を利用して箱根まで足を延ばしてきました。
仙石原高原はススキが見頃。涼しげな風に揺れるススキの穂が、柔らかな陽の光を映してきらきらと波打っています。今の時期は黄金の穂と浅緑の葉のコントラストが美しいススキ野原ですが、11月には辺り一面が金色に染まるそうです。それは見事な光景でしょうね。
さて、ススキ野原の大パノラマをあとにして日帰り温泉を堪能しつつ、しっとりと硫黄の香りたなびかせながら向かうは仙石原に点在する個性豊かな美術館巡りです。
写真は箱根ガラスの森美術館の中庭です。奥山には大涌谷から立ち昇る白い湯気を眺めとることができます。
このガラスの森美術館、常設展や現在開催されているヴェネツィアングラス展の見ごたえのあることはもちろんですが、美術館内のホールでミニコンサートが行われていて、それがまたとっても素敵なのです。
私が訪れた日はヴェネツィア出身のヴァイオリニストによる独奏会だったのですが、奏者が盛り上げ上手だったこともあって、スタンディング&手拍子で他の観光客の方々と一緒に目いっぱい楽しむことができました(ちなみに私はお一人さま)。
併設のイタリアンカフェレストランでも毎日、カンツォーネの演奏会が行われていて、こちらもすっごく素敵!陽気でそれでいてときにもの悲しい歌声にうっとりと聞き惚れながら、楽しくて幸せな時間を過ごすことができました。
あんまり楽しかったので、翌週の休日にも気合を入れて再来訪しちゃいました(ちなみにやっぱりお一人さま)。
紅葉にはまだ少し早い芦ノ湖にもちょっぴり足を運びつつ、芸術に、グルメに、温泉にと、毎週のように通いたいと思うほど仙石原を満喫してきました。
本当に通うことができたら良いのですが、おそらくこれが私にとって今年最後の箱根路となることでしょう。季節的に、もはや限界なのです。
━━なぜならば、原付だから。
いえね、もう寒いのなんのって。
一応、真冬の装備でがっちりと身を包んで沼津の自宅を出発するのですけれども、総身に風を受けながらやっと箱根に着く頃にはもう、手足の震えがとまらないのです。皮下脂肪(という名の天然ヒートテック)の厚みには定評のある私ですが、そんな私の体熱保持力をもってしても、これ以上季節が巡っては、凍えてしまいます。ああ!
まことにもって残念無念ではありますが、温かな春風のそよぐ季節を待つことと致しましょう。
最後に、乙女峠より臨む夕暮れを。絶景でございました。